株価はどうやって決まるのか

株価は上がったり下がったりします。
なぜ上がったり下がったりするのでしょうか?
そしてどのようにして株価は決まるのでしょうか?
株価の決まり方
株価は基本的にはモノの値段である物価と同様に、需要と供給の関係で決まります。

基本的にその株を買いたい人が多ければ株価は上がります。
逆に売りたい人が多ければ株価は下がります。
そして買いたい人と売りたい人の価格が合致したときに、取引は成立(約定)して株価が決まります。
買いたい人がいくらでどのくらい買いたいか、売りたい人がいくらでどのくらい売りたいかを、それぞれ表したものが「板」です。
買いたい人と売りたい人のせめぎ合いですね。
左側が売りたい側で、右側が買いたい側です。

この場合だと、100円で買いたいのが200株分あり、101円で売りたいのが100株分あります。
この状態のみだと取引は成立しませんが、100円で買いたい100株が「101円でいいや!!」となったとします。
すると次のようになります。

101円で買い注文が入ったので、101円の売り注文と価格が合致して、取引成立です。
このように取引が成立することを「約定」といいます。
101円で約定したため、この瞬間の株価は101円となります。
約定したので、101円で売り注文の100株と、101円で買い注文の100株は板から消えます。
実際にはどんどん売り注文も買い注文も入るので、このようにまったりと変化するわけではありませんが、その瞬間を切り取るとこのようになるわけですね。
このように株価は投資家の需要(買いたい)と供給(売りたい)の関係で変動して決定していきます。
つまり結局、株価は投資家の「買いたい」「売りたい」という心理のバランスによって決まるのです。
では投資家の心理を左右するものにはどのようなものがあるでしょうか。
株価を左右する要因(投資家心理を左右する要因)
株価を左右する投資家心理には、企業業績要因・経済的要因・政治的要因など様々なものが関わってきます。

<企業業績要因>
株価に影響を与える最大の要因です。
投資家は、企業の売上や利益や配当金など様々な業績を分析して、その企業に投資するかを検討します。
基本的には業績が好調であれば、株価は上昇していきます。
反対に業績が不調であれば、株価は下降していきます。
しかし、投資家がどのように捉えるかは見方にもよります。
<経済的要因>
経済的要因も業績要因と並んで、株価に影響を与える大きな要因です。
経済的要因には、主に景気や金利や為替によるものがあります。
基本的には、株価は以下のような動きをすることが一般的とされています。

<政治的要因>
政治家の発言や言動に株式市場は影響を受けます。
政局が不安定になると、外国人投資家を含め日本株が売られて株価が下がるようなことも起こります。
<その他の要因>
その他にも、災害などの自然環境や税制の変化など様々な要因によって、投資家心理に影響を与えます。
株価の動きはわからない
このように株価の変動は様々な要因によって変動しますが、最終的には投資家の心理(投資家の感情)によって変動します。
要因の状況からすると上昇してもおかしくないような場合でも下がることはありますし、逆もあり得ます。
特に変動の大きい荒れた相場では、そのようなことはよくあります。
長期的に見れば、業績や経済などに見合った株価になることは多いのですが、短期的に見ればこれらの要因は役に立たないこともしばしばです。
業績などを基に株価を分析することを「ファンダメンタル分析」といいます。
逆に短期的に予想するときには、「チャート」を基にして分析する「テクニカル分析」を用いることが多いです。

このギザギザ動いているのがチャートです。
このチャートには投資家の心理が反映されていて、過去のチャートを見ることで、どのような状況の時にどのような投資家心理が働き、株価がどのように変動したのか、ということを分析していきます。
もちろん過去と同じような動きをするかはわからないのですが、過去を参考に予想するということですね。
しかし、結局株価は投資家心理を反映するものです。
ある事象をどのように捉えて、どのように解釈するかは、投資家それぞれによって違います。
「ファンダメンタル」や「テクニカル」を用いての分析も重要ではありますが、特に短期的には株価がどう動くかは基本的にわかりません。
どんなに優秀なファンドマネージャーでも100%株価の変動を当てられる人はいません。
そのことを忘れないようにしてくださいね。