「投資はギャンブルだから損するかもしれないし、怖いしやらないほうがいい」
このように投資は怖いと思っている人は多いのではないでしょうか。
怖いと思うことは必要なことだと思いますし、絶対に利益を得られるという保証はなく損するかもしれないのも事実です。
ただ、投資はギャンブルではありません。
投資とギャンブルの間には大きな差があります。
投機はギャンブルに近い性質を持っている面もありますが、厳密には投機もギャンブルとは異なります。
投資とギャンブルの間に投機があるようなイメージをするとわかりやすいかもしれません。
投資と投機とギャンブルがどう違うのか、説明していきます。
ここではわかりやすく比較するために、自己投資などのお金が主な手段にならないものは考えないこととします。
それぞれ以下のような性質を持ちます。
投資 | 投機 | ギャンブル | |
---|---|---|---|
概要 | 将来的に資産を増加させるために 現在の資産で株を買う など | 短期間の株の価格変動を予測して 売買を繰り返し利鞘を得る など | 偶然性のある事象に対して お金を賭けリターンを求める など |
内容例 | 株・投資信託の長期保有など | デイトレード・FXなど | 宝くじ・競馬・パチンコなど |
期間 | 長期間 | 短期間 | 短期間 |
運要素 | 小さい | 知識・経験によって変化する | 非常に大きい |
リスク コントロール | できる | ある程度できる | 極めて困難 |
トータル | プラスサムゲーム | ゼロサムゲーム | マイナスサムゲーム |
<期間>
投資は「将来により大きなリターンを得るために行う事」なので、当然長期間(中~長期間)になります。
それに対して投機やギャンブルは短期的にリターンを狙うものになります。
投資は長期的なものであることを理解してください。
<運要素・リスクコントロール>
例えば株であれば、投資・投機は市場や企業の業績の推移などを分析してリターンを狙うものなので、ギャンブルのように偶然性に賭けて取引をするものとは一線を画します。
<トータル>
ここは非常に大切です。
プラスサムゲーム・ゼロサムゲーム・マイナスサムゲームという概念をしっかり理解しましょう!!
サムとは合計という意味です。
つまり
プラスサムゲーム → 参加者全員の収支を合計するとプラス
ゼロサムゲーム → 参加者全員の収支を合計するとゼロ
マイナスサムゲーム → 参加者全員の収支を合計するとマイナス
という事になりますね。
~投資の場合~

投資の場合は合計がプラスになるプラスサムゲームにできる可能性があるだけでなく、全員がプラスになる可能性もあります。
もちろん株価は上がるものもあれば下がるものもありますので、プラスになる人もいる反面、マイナスになる人が出てくる可能性もあります。
それどころか、不景気によって経済全体が悪化した場合は全員がマイナスになる可能性もあります。
それでも投資がプラスサムゲームになる可能性が高いのは、長期間継続する「長期投資」という前提に基づいています。
もちろん100%という事はありませんが、長期投資という前提ではプラスになる可能性を高くすることができます。
このことはまた他で詳しく説明しますが、投資をプラスサムゲームにするためのキーワードは「長期」と「分散」です。
~投機の場合~

デイトレードやFXなどの投機は、投資家同士でお互いの資産を奪い合っている状態です。
資産を増やしている人たちがいるという事は、その分資産を減らした人たちがいるという事になります。
プラスマイナスゼロということです。
デイトレードやFXを行っている人は上級者が多いため初心者が参入すると、まずカモにされます。
恐ろしいです・・・
手を出さないのが賢明だと思います・・・
実は厳密に言えばデイトレードやFXはゼロサムゲームではなく、マイナスサムゲームです。
売買取引をする度に手数料がかかるため、売買手数料分だけマイナスになります。
デイトレードやFXは何回も売買取引をするため、長い期間で見た場合に手数料はかなり大きなものになっていきます。
~ギャンブルの場合~

ギャンブルの投資や投機との決定的な違いは『胴元(主催者・運営者)』がいることです。
胴元は参加者から集めたお金から運営料(胴元の取り分)を差し引いて、残ったお金を参加者に配分します。
つまりギャンブルは偶然性の事象がどんな結果になったとしても、トータルがマイナスになることは最初から決定しているのです。
これがギャンブルと投資・投機の決定的な違いです。
そしてこの胴元の取り分が半端なく大きい・・・
還元率(参加者側の取り分)は以下のようになっています。
パチンコ・パチスロ 80~85%
競馬・競輪・競艇 70~80%
宝くじ 46%
宝くじ・・・・やばいです・・・・
54%は胴元の取り分という事です。
半分以上持っていかれます・・・・
やはり基本的にギャンブルにはリターンを求めて手を出すべきではないですね。
このように投資とギャンブルは全く別物なのです。
しかし、投資も目先の利益を追いかけてしまうと投機になってしまい、さらに分析も何もせず勘で売買するようなことをしてしまえば、もはやギャンブルに近くなってしまいます。
しっかりと「将来により大きなリターンを得る」という投資の本質を忘れずに将来を見据えて長い目で見ることや、偶然性に任せずに情報収集や勉強などの自己投資をしながら取り組んでいく姿勢が大切です。