【不変の原理】リスクとリターンの関係

投資をする上で、リスクとリターンの関係を理解しておくことは必要不可欠です。
これをしっかり理解しておかないと、痛い目に合う可能性大です。
リスクとリターンは相関関係にあります。
- ・小さいリスクしかとらないなら小さいリターンになる。
- ・大きいリターンを求めるなら大きいリスクが必要。
当たり前のことですが、ローリスク・ハイリターンは存在しません。
しかし詐欺や詐欺まがいに騙される人は、後を絶ちません。しっかりリスクとリターンの関係について理解して、自分の資産を守りましょう。
以下の流れで、リスクとリターンについて説明します。
リスクとリターンの関係
リスクとリターンは比例関係にあります。
これは原理であり、この原理から逸脱することはありません。
投資においてのリスクとリターンの一般的な関係は以下の通りです。

- ・預金はローリスク・ローリターン
- ・債券はミドルリスク・ミドルリターン
- ・株式はハイリスク・ハイリターン
大まかな傾向はこのようになります。
では、左上(A)と右下(B)の領域にはどのようなものが入るのでしょうか。

Aの領域
リスクが小さくリターンが大きい領域です。
ローリスク・ハイリターンですね。
誰もがここが最高だと思いますよね。
しかしここに該当するものは存在しません。
ローリスク・ハイリターンは存在しません。
絶対に忘れないようにしましょう。
Bの領域
リスクが大きくリターンが小さい領域です。
ハイリスク・ローリターンです。
ここには詐欺や詐欺まがいのボッタクリ商品などが数限りなく存在します。
誰もが自分はこの領域に手を出すことはないと思っています。
しかし多くの人がこの領域に手を出して、資産を失っているという現実があります。
詐欺やボッタクリは、Bの領域のものをあたかもAの領域にあるように見せかけてきます。
ローリスク・ハイリターンと見せかけて、実際はハイリスク・ローリターンなのです。
繰り返しになりますが、ローリスク・ハイリターンは存在しません。
ローリスク・ハイリターンを謳って近づいてくる人は、全て詐欺だと思ってください。
投資におけるリスクとは
投資に限らず、リスクがないものは基本的に存在しません。投資にも当然リスクが存在します。
では「投資におけるリスク」とは具体的に何を指すのでしょうか。
投資におけるリスクは、損をする可能性ではありません。
投資におけるリスクとは、「リターンの振れ幅」のことを言います。
もう少し細かく言えば、「リターンがマイナスになった時の、そのマイナスの振れ幅」のことを言います。
もう少し説明します。

上のグラフのような価格の変動をする株①と②があったとします。
①の方がプラスのリターンもマイナスのリターンも、振れ幅が大きいのがわかります。
②は振れ幅が小さいですね。
①はリターンがマイナスになった時、大きな損失を出してしまいます。
それに対して②はリターンがマイナスになっても、損失は小さくて済みます。
この振れ幅の大きさこそが「投資におけるリスク」です。
つまり①はリスクが高い株で、②はリスクが低い株と言えます。
相場を知れば騙されない
ローリスク・ハイリターンは存在しないにも拘らず、詐欺に騙されたりボッタクリ商品を買わされたりする人が後を絶ちません。
騙されたりしてしまう大きな理由として、「相場を知らない」ということがあります。
相場というのは、ある大きさのリスクに対してのリターンの大きさの適正値とも言えます。
例として一つ問題です。
以下のような条件の投資案件があったとします。
・元本保証
・年利10%
この案件をどう思われますか?
答えは、この案件は100%詐欺です!!
元本保証で利回り10%というのは、相場から外れすぎています。
では相場を見てみましょう!!
- <国債・預金>
- ・元本保証
- ・年利0.01%程度
元本保証で10%の利回りが、いかに相場から外れたものかわかると思います。
次に株式投資です。
- <米国株式>
- ・短期的に見れば、暴落時は50%レベル資産を失う可能性あり
- ・15~20年という長期で見れば、年利6~7%程度期待できる
年利10%という数字がいかに高く、かつ元本保証などあり得ないことがわかりますね。
このような相場を知っていれば、相場から逸脱した条件は詐欺であることがすぐにわかります。
相場を知ることで騙されなくなり、自分の資産を守ることが出来るようになるのです。
情報はいくらでも手に入る世の中ですから、自分で調べて相場を把握しましょう。
ノーリスク・ハイリターンの投資とは
ここまでローリスク・ハイリターンは存在しないと言ってきましたが、唯一自己投資だけはノーリスク・ハイリターンです。
自己投資は本当に大切で最高の投資です。
自分に投資することによって、自分自身の価値を高めることができます。
知識を得たりスキルを得たり資格を取ったりすることで、人生の選択肢も増えます。
会社で給料が増えることもあるかもしれません。転職などでキャリアアップすることができるかもしれません。副業に役に立つかもしれませんし、自分で起業して成功することができるようになるかもしれません。
自己投資で得るものは自分の成長であり、それは失うことのない自分の資産となり、人生を豊かにするのに役立ってくれます。
ただし、自己投資は「時間・労力」というコストは確実に費やすことになります。
考え方によってはこの時間や労力はリスクともとれます。

しかし時間や労力をかけた分だけ、効果は指数関数的に大きくなっていきます。
そして自己投資にはマイナスのリターンが存在しません。
株式投資なども大切ですが、自分を高める自己投資こそ人生において最高の投資ですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。