【初心者向け】高配当株投資ってなに?

高配当株投資とは
「配当金を狙って、配当利回りの高い株を買う投資方法」
のことを言います。
配当金とは、株主に還元するために企業が利益の一部を支払うお金のことです。
高配当株投資の基礎を以下の流れで説明していきます。
キャピタルゲインとインカムゲイン

株式投資による利益は、「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」に分けられます。
- キャピタルゲイン
- 値上がり益のこと。株価の上昇によって得られる利益。
- インカムゲイン
- 配当益のこと。配当金による利益
株価が安い時に買って、高くなった時に売れば利益が発生しますね。
この利益がキャピタルゲインです。
逆に高く買って安く売ってしまった損失を、キャピタルロスと言います。

それに対して、企業が利益を株主に還元するために支払う配当金による利益をインカムゲインと言います。
配当金=インカムゲイン、ということですね。

高配当株の特徴

高配当株とは配当利回りの高い株のことを言います。
配当利回りは
配当利回り = ( 一株当たりの配当金額 / 株価 )
という計算式で出すことができます。
この配当利回りが何%以上を高配当だという明確な定義はないのですが、目安としては3%台後半くらいからを高配当株という場合が多いようです。
配当利回りは企業によってそれぞれ異なります。
高配当のものもあれば、そうでないものも当然あります。
中には配当を全く出さない無配株の企業もあります。
基本的な傾向としては
- 高配当株
- 成熟した企業。
- 低配当・無配株
- 成長している企業。
となります。
そもそも企業の成長がまだまだこれから大きく見込めるとすると、配当金で利益を放出するのは企業にとっては好ましくありません。
設備投資や人材投資にお金を回すことによって、企業の利益はどんどん大きくすることができます。
結果として株価も上がります。
つまり成長中の企業は、企業の成長においても株主還元の視点においても配当金をあまり出さない方がベターとなります。
それに対して大きな成長は見込めないものの、安定した収益を得られる成熟企業は、投資にお金を回す余地があまりありません。
ですから、利益を配当金として株主に還元しようということになるのですね。
ただし、高配当株にも低配当・無配株にも業績の良くない企業も多数存在します。
高配当であっても、実は内情はボロボロでそのうち配当を出せなくなってしまうなんてことも良くあります。
無理して配当を出していることもあるのですね。
そういう場合は長続きしません。 このあたりはまた別に詳しく説明する記事を書きますが、企業の業績を分析できることは必要になります。
高配当株投資のメリット

高配当株投資のメリットとしては
- ・定期的に配当金という不労所得が入る
- ・利益を計算しやすい
- ・日々の生活を楽にすることができる
- ・精神的に実感しやすい
が挙げられます。
~定期的に配当金という不労所得が入る~
配当金の最大のメリットです!!
配当金は株を保有しているだけで得ることのできる完全不労所得なのです。
しかも手軽に誰にでも手に入れられるので、最も身近な不労所得とも言えますね。
~利益を計算しやすい~
キャピタルゲインを狙う場合は、株価の変動を見ながら売買のタイミングを考える必要があります。
しかし高配当株投資は、買ってしまえば保有しているだけで自動的に利益を得られるので楽ですね。
~日々の生活を楽にすることができる~
インデックス投資は資産を増やすことはできますが、日々の生活において経済的に楽になることはありません。
それに対して高配当株投資は、生活を楽にするために配当金を使うこともできます。 (※「インデックス投資の弱点とフォロー方法【高配当投資】」を参照してください。)
~精神的に実感しやすい~
実はこれも大きなメリットです。
配当金を定期的に得ることによって、投資している成果が出ている実感をしやすく、その結果精神的に安定しやすいです。
投資において精神的に安定することは、非常に重要なことです。
高配当株投資のデメリット

高配当株投資のデメリットとしては
- ・減配のリスクがある
- ・トータルリターンはインデックス投資に劣る
- ・資金力がないと厳しい
が挙げられます。
~減配のリスクがある~
企業は業績の悪化などにより、配当金額を少なくする減配や、配当金を無くす無配をすることがあります。
そもそも高配当株投資は成熟企業が多く、基本的には株価の上昇はあまり期待できません。
その上で減配や無配になってしまったら、かなり厳しい結果となります。
つまり高配当株投資はインデックス投資と違い、企業の業績を分析して予測する力が必要となります。
基本的には中~上級者向けと言えます。
~トータルリターンはインデックス投資に劣る~
基本的にトータルリターンはインデックス投資の方が大きくなると考えてください。
将来的な資産の最大化を考えるのであれば、高配当株投資よりもインデックス投資の方が適しています。
これは税金の問題が大きく関わっています。
インデックス投資は何もしなくても自動的に複利効果を最大限に生かすように運用されています。
それに対して配当金は、支払われるたびに税金が引かれます。(日本株なら約20%)
この20%の差は、長期的に見たら非常に大きくなってきます。
~資金力がないと厳しい~
仮に配当利回り4%の株を100万円分買ったとします。
すると毎年受け取れる配当金は、税金20%も差し引いて計算すると
100万円 × 4% × 80% = 32000円
となります。
100万円という大金を投資しても、1カ月当たり3000円にも及びません。
日々の生活を楽にするにしても、それなりにまとまった額の元本が必要なのです。
まとめ
高配当株投資に限らず、どの投資方法にもメリットもデメリットもあります。
どの投資方法が最良なのかというのは、人によって異なります。
大切なのは、自分の目的に合った投資方法を選んで継続するということです。
そして高配当投資をするとしても、いきなり大きな金額を勝負するのではなく、小さく始めながら感覚を掴んでいってください。
いきなりドカンは禁物です!!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。