高配当株投資ポイント①【配当利回り】

高配当株を買おうと思ったときに、誰もがまず注目するのが「配当利回り」ですね。
配当利回りは
配当利回り = ( 一株当たりの配当金額 / 株価 )
という式で算出します。
高配当株投資をする目的はもちろん配当金ですから、配当利回りが高ければ高いほど魅力的な銘柄に思えますよね。
しかし実は、配当利回りだけで銘柄を選ぶことは非常に危険なんです。
配当利回りについて、以下の流れで説明していきます。
配当利回りが高い理由

まずは高配当株の配当利回りが高い理由を理解しておく必要があります。
もう一度配当利回りを算出する式を見てみましょう。
配当利回り = ( 一株当たりの配当金額 / 株価 )
配当利回りが高くなるためのアプローチは2つですね。
- ・「一株当たりの配当金額」が大きくなること
- ・「株価」が低くなること
もちろん配当利回りは配当金額にも左右されますが、株価によっても大きく左右されます。
むしろ株価による要因の方が大きいと言えます。
そもそも配当金は利益の一部を株主に還元するものですから、いくらでも増やせるものではありません。
それに対して株価の変動は大きいので、株価によって配当利回りは大きく変動します。
つまり基本的には、配当利回りの高い銘柄は株価の安い銘柄ということができます。
そもそも株価というのは
- ・欲しがる人が多い(人気銘柄)→株価は高くなる
- ・欲しがる人が少ない(不人気銘柄)→株価は安くなる
となります。
つまり基本的に、「高配当銘柄は株価が割安の不人気銘柄」ということになるわけですね。
ほとんどが買ってはいけない罠銘柄

基本的に不人気なことが条件の高配当銘柄ですが、実はその多くが買ったら痛い目に合うであろう「罠銘柄」なんです。
よく考えてみたらわかりますが、高配当にも拘らず不人気なまま放置されているのは少し変ですよね。
高配当という大きなメリットがあるわけですから、みんな欲しがって買いそうなものです。
そしてみんな欲しがって買ったら、人気になって株価は高くなって配当利回りは下がってしまいますよね。

それなのに高配当を維持し続けているということは、人気にならないということです。
欲しがる人が多くならないということですね。
なぜかというと、その銘柄は何かしらの問題を抱えているということなのです。
例えば
- ・欲しがる人が多い(人気銘柄)→株価は高くなる
- ・欲しがる人が少ない(不人気銘柄)→株価は安くなる
というようなことはよくあります。
このような銘柄は、保有しても安定的な配当金を受け取れることは期待できません。
配当金が減ってしまう減配になってしまったり、さらには配当金がなくなる無配になってしまうこともあります。
最悪倒産もあり得るかもしれません。
仮に配当金が払われても、株価が下がりすぎてしまえばトータルではマイナスになってしまいます。
配当利回りが高いという理由だけで飛びついてしまうと、このような「罠銘柄」を掴んでしまうことになります。
そして残念ながら高配当銘柄の大半が、このような「罠銘柄」なのです。
安定したキャッシュフロー作りや資産形成をできる優良高配当銘柄は、ほんの一部だということです。
そのような優良高配当銘柄を選び「罠銘柄」を選ばないためには、企業の業績をしっかり把握して分析する必要があります。
つまり高配当株投資はインデックス投資と違って、銘柄分析もしなくてはならないアクティブ投資なのです。
そしてそれは、中~上級者向けの投資方法と言えます。
優良高配当銘柄の狙い目

まず優良高配当銘柄を選定するために、企業業績などを分析する必要があります。
簡単に言えば、業績などが良くて高配当である数少ない銘柄を探す必要があるということですね。
- ※高配当株投資をしたいけれど、業績分析などはできない・やる時間がないという人は、高配当ETFを用いることで敷居を低くすることができます。
- 高配当ETFについては別の記事で説明します。
銘柄選定をしたら、購入のタイミングも考えなくてはなりません。
こう考えてもインデックス投資とは違って、難易度が高いですよね。
購入のタイミングですが、当然株価が下がった時です。
当たり前ですね・・・・・(笑)
業績は優秀なのにも拘らず、株価が下がっている高配当銘柄を狙うのです。
株は企業の実力以上に売られることがあります。
例えばトヨタの業績は安定していいのにも拘らず、日産に不祥事が出たとします。
このような場合トヨタは全く関係ないのですが、同じ自動車ということで日産だけでなくトヨタなど自動車関連株が売り込まれたりします。
このような時は狙い目です。
また市場全体が悲観ムードになって、売りが強くなったりしたときも狙い目です。
しっかり安定した業績であれば、一時的に巻き添えなどを食らって株価が暴落しても時間が経てば回復してきます。
そのような銘柄を狙っていきます。
目安としてですが、配当利回りが常時6%以上の銘柄はまず何か問題があると思った方がいいです。
5%以上も注意するべきです。
常時3%台~4%台が、一時的に株価が下がって4%台~5%台になったようなときが狙い目という感じです。
あくまでも目安として考えてくださいね。
繰り返しになりますが高配当株投資は、アクティブ投資であり、中~上級者向けです。
初心者には難易度の高い投資方法です。
しかし、初心者でも高配当株投資をできないことはありません。
初心者は高配当ETFを購入したり、SBIネオモバイル証券での1株からの高配当株投資にするのがお勧めです。
(※このあたりはまた別の記事で説明します。)
高配当株投資は非常に優秀な投資方法ですが、アクティブ投資であり難易度の高いものであることを考えると、やはり投資初心者は主軸としてはインデックス投資がベストだと思います。
スパイス的に高配当株投資を使う方が初心者には適していると思います。
少しずつ経験して慣れながら高配当株を増やしていってみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。