お金持ちになれば必ず人生が幸せになるわけでもないですし、お金がなくても幸せな人生を過ごすこともできると思います。
しかしお金があれば、自由を得やすくなり人生を豊かに幸せにするための一つの大きな手段になることも間違いありません。
お金がないよりもあった方がいいですよね。
どうしたらお金持ちになれるか考えていきましょう。
まずお金持ちになるには根本的に考え方を変える必要がありそうです。
資本主義の中でどのようにしてお金持ちは作られるのか、そしてお金持ちはどのようなことをしているのか説明していきます。
<お金持ちの定義>
どんな人がお金持ちと言えるのでしょうか?
年収の高い人はお金持ちのイメージがありますね。
でも本当にそうでしょうか?

実際には10年間の間に色々な変化もあるでしょうから、あくまで例ですが年収が高くても支出が多ければ、当然ですがお金は貯まらず、資産も作れません。
スポーツ選手や芸能人などの超高収入の人が借金で苦しんでいるというような話はちょくちょく聞きますが、結局は使っている金額もすごい金額なわけですね。
必ずしも「年収が高い=お金持ち」というわけでもないということですね。
一般的にお金持ちの定義としては年収ではなく、保有資産で判断することが多いです。
定義することにあまり意味はないのですが、よく言われている定義としては日本では以下の通りです。
保有資産額 | 割合 | |
---|---|---|
超富裕層 | 5億円~ | 0.16% |
富裕層 | 1億円~5億円 | 2.20% |
準富裕層 | 5000万円~1億円 | 6.00% |
アッパーマス層 | 3000万円~5000万円 | 13.41% |
マス層 | ~3000万円 | 78.24% |
(2017年野村総合研究所統計データ)
このデータは世帯での資産になります。
ざっくり言えば1億円以上持っている世帯が富裕層という事になります。
1億円以上の資産がある世帯が2.36%程度なので、50世帯に1世帯以上が1億円以上の資産を持っているという事になります。
準富裕層まで入れると8.36%となり、12世帯に1世帯以上が5000万円以上の資産を持っているという事です。
これを見て多いと思う人も少ないと思う人もいると思いますが、個人的には結構いるんだなぁと思いました。
では親から莫大な資産を受け継いだとか年収が数千万以上あるなどの人でなく、一般的な資産や収入の人が富裕層に到達することができるのでしょうか?
はっきり言って超富裕層は結構厳しいですよね(笑)
完全に無理ではないでしょうが、大きなビジネスをあてるとか、投機的手段で大勝ちするなどしないとなかなか到達しない金額です。
到達できるのは本当に一握りの人で、再現性は難しく誰でも到達できるわけではありません。
しかし誰でも、上手くいけば富裕層、少なくとも準富裕層には十分に到達できる可能性はあります。
そのためには「r>g」と「資産と負債の違い」の二つを理解して、お金に対する考え方を変えていく必要があります。
<資本主義経済は「r>g」であることを理解する>
フランスの経済学者トマ・ピケティ著「21世紀の資本」で提唱された考え方が「r>g」です。
この「r>g」という式が何を表しているかというと
「r」は資本収益率を表し、「g」は経済成長率を表します。
ピケティは20か国以上のデータを基に歴史的にも分析することで、資本主義では「r>g」が成り立っているとしています。
よくわからないですね(笑)
もう少しかみ砕いて説明します。
- 資本収益=資本(資産)によって得られる富→資産運用によって得られるお金
- 経済成長=労働によって得られる富→給料の増加
ですから「r>g」とは、資産を持っている人が資産運用でお金を得るスピードの方が、労働によって得られる給与が上がるスピードよりも速いということです。
つまり資産を持っている人はその資産を使って資産運用することでさらにお金を得てより裕福になる反面、労働でしかお金を得られない人はいくら働いても相対的に裕福になれないという事です。
更に言えば、資本主義の中では働くことのみで裕福になることは難しく、資産を運用しなくては裕福になれないという事です。
お金持ちの人と貧乏な人の格差は拡がる一方なのです。
「いくら働いても豊かになれない、お金持ちはどんどんお金持ちになっていく」
このことは何となく感覚的にも理解できるのではないでしょうか。
残酷な現実ですが、資本主義の中ではこれが現実なのです・・・
しかし、考え方を変えれば「g」にいる人も「r」の方に近づいたり、到達することができる可能性があるのです。
「お金持ちはずるい!!不公平だ!!」
と言っていても何も変わりません。気持ちはわかりますが・・・
文句を言っている時間があったらお金持ち側に入れるように考えて行動しましょう!
お金持ちになるためにはお金持ちのやっていることを学んで真似したらいいのです。
見方を変えればこの「r>g」はどうしたらお金持ちになれるかの大きな指標を示してくれていると考えられます。
- 「r」サイドの人は、自分のためにお金を働かせてお金を得ています。
- 「g」サイドの人は、お金のために自分が働いています。
ここは非常に大切です。
お金持ちはお金のために色々しているように思っている人が大半ですが、実はお金のために仕事をしているのは貧乏な人の方なのです。
言葉はちょっと悪いですが
「お金持ちはお金を自分のための奴隷として働かせている。貧乏な人は自分がお金の奴隷になって働いている」
とよく言われます。
奴隷という言葉が適切かわかりませんが、核心を突いた言葉であることは間違いないと思います。
お金持ちの人
自分のためにお金を働かせる
↓
お金がお金を生み出し
更に裕福になる
貧乏な人
お金のために自分が働く
↓
いつまでたっても
裕福になれない
「お金持ちになるためには自分のためにお金を働かせること」
「お金のために働いているだけではお金持ちにはなれないこと」
ここではこれらをしっかりと理解しましょう!!
<資産と負債の違いを理解する>
ロバート・キヨサキ著「金持ち父さん貧乏父さん」では、お金持ちになれる人とそうでない人の違いについて書かれています。
この本はとても読みやすいので、読んだことのない人はぜひ一度読んでみることをお勧めします。

(※ただし、この本は有名であるが故にマルチ商法や詐欺などによく使われてしまうという側面もあります。マルチや詐欺には気を付けてください)
この本で最も強調して何度も書かれていることは、「資産と負債」についてです。
ざっくり言ってしまうと
「金持ちは資産を買って、さらに資産を増やす」
「金持ちになれない人は負債を資産だと勘違いして買って、全然お金が増えない」
という事です。
そして「資産」と「負債」をしっかり理解することが必要不可欠だと言っています。
資産とは
持っているだけで
お金が増えていくもの
負債とは
持っているだけで
お金が減っていくもの
たったこれだけのことなのですが、このことを理解できていない人がとても多いと言っています。
多くの人は負債を資産だと思って買っているから、いつまでたってもお金持ちになれないとのことです。
ではどんなものが資産で、どんなものが負債なのでしょうか。
代表的な資産
自分のビジネス
株
不動産
良い人間関係
代表的な負債
持ち家
車
保険
悪い人間関係
資産の例のビジネス・株・不動産は理解しやすいのではないでしょうか。
お金を増やしてくれるものですね。
負債の持ち家・車・保険に関しては「え?資産じゃないの?」という人は多いのではないでしょうか?
ここでは家を購入したり、車を購入したりすることが良いとか悪いとかいう話はしません。
個人の価値観や家族との憩いの場などにもなりますから、買うことが悪い事と言っているわけではなく、資産か負債かという話で言えば負債にあたるという事です。
しかし、資産か負債かを明確に分けることは難しい事でもあります。
例えば持ち家に関して言えば、資産に不動産が含まれています。
これは意味合い的には投資用の不動産のことになりますが、投資用の不動産であっても空室率が高かったりして赤字を出し続けていたりした場合は負債になってしまいます。
逆に住居用の持ち家も、現在の日本では非常に限られた一部の地域のみになると思いますが、価格が上昇するものを買えたら、後で売れば利益がでるので資産になります。
価格が上がらなくとも落ちない物件で、購入時と変わらない価格でまた売却できれば、住んだ期間は住居費をタダにできたようなものなので、資産とも考えられなくもありません。
しかし基本的には持ち家は住宅ローンの金利や固定資産税などの税金がかかり、お金は減っていきます。
特に日本人は新築が好きですから、新築で住宅を購入するとかなり割高で買っていることになります。
買ってすぐに売ったとしても2~3割価格は下がることが一般的です。
色々な手数料や広告費などの経費が乗かっているからですね。
新築物件は本来の価格よりかなり割高なことは覚えておいてくださいね。
同じように車も自動車税や車検代、駐車場代にガソリン代、故障した時などの修理代などと維持するだけでどんどんお金が減っていきます。
保険は一部の掛け捨ての保険は必要な場合もあると思いますが、貯蓄型の保険などは実は典型的な負債です。

満期になったら増えて戻ってくるといっても、その利回りは非常に低く、自分で運用した方がはるかに利回りを高くできます。
利回りが低い理由としては、手数料をガッポリ奪い取られているボッタクリ商品だからです。
皆さんが払った保険料からバンバン手数料などが奪われていっているのです。
バンバンお金を奪われるので負債以外の何物でもありません。
人間関係に関しては、例えば飲みに連れていかれて、愚痴ばかりで全く生産性のない話を延々とする上司などは負債でしかありません。
飲み代が奪われますし、仮に奢りでお金は出ていかなくても、自分の大切な時間と体力は奪われ、しかもストレスもたまります。
結果的にお金的にもマイナスになるかもしれませんし、人生においてもマイナスです。
それに対して、自分に刺激与えてくれたり、やる気にさせてくれたり、色々なことを学べたりする人と一緒に飲んだり食べたりする時間は有意義です。
そのような友人などは資産と言えますね。
このように資産と負債には表裏一体のようなところもあります。
そして資産か負債かだけで判断するものでもないですよね。
例えば家などは、お金の話だけでなく家族との時間や思い出や思い入れなどの要素もありますから、買わないほうがいいと一概に言えるものではありません。
しかし、資産か負債かという観点で見れば負債を買っていることを認識する必要があります。
自分の人生にとって持ち家があることが幸せの条件であれば、買うこともいいと思いますが、値上がりするような場所でない限り、買う際には負債を買っているという自覚をもって買いましょう。
<資本主義の中でお金持ちになるためにやるべきこと>
「r>g」の話も「資産と負債」の話も、結局のところ
「お金持ちになるには資産を買って、お金を働かせることが必要」
という事です。
これは資本主義の中では原理原則のようなものです。
しっかり頭に叩き込みましょう!!
そしてこのことは学校でも教えてくれませんし、ほとんどの家庭でも親から教わっていません。
大半の大人が理解しておらず、マネーリテラシーが低いのです。
特に日本人はマネーリテラシーが非常に低いです。
しかし情報があふれて簡単に手に入るのが現代です。
情報を得て学んでマネーリテラシーを高めて、少しずつお金持ちに近づきましょう。